横浜地方裁判所 昭和59年(わ)2339号 判決
主文
一 被告人相模原紙業株式会社を罰金二、八〇〇万円に処する。
二 被告人富士清美を懲役一年六月に処する。
同被告人に対し、この裁判の確定した日から三年間右刑の執行を猶予する。
事実
被告会社相模原紙業株式会社は、相模原市南橋本一丁目一八番一五号に本店を置き、古紙回収等を業務目的とするもの、被告人富士清美は、昭和四九年四月から同五九年一月までの間登記簿上の同会社監査役の地位にあって、実質上同会社の業務全般を統括していたものであるが、被告人富士清美は被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、架空仕入を計上して簿外預金を蓄積するなどの方法により所得を秘匿したうえ
第一 昭和五五年八月一日から同五六年七月三一日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が一〇二、八六四、八四八円であったにもかかわらず、同五六年九月三〇日、相模原市富士見六丁目四番一四号所在の相模原税務所において、同税務署長に対し、その所得税額が二、七一六、三八一円で、これに対する法人税額が三八二、〇〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により同会社の右事業年度における正規の法人税額四一、八一〇、一〇〇円と右申告税額との差額四一、四二八、一〇〇円を免れ
第二 同五六年八月一日から同五七年七月三一日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が七〇、八二六、一〇五円であったにもかかわらず、同五七年九月三〇日、前記相模原税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が一、六六二、四〇五円で、これに対する納付すべき税額はない旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により同会社の右事業年度における正規の法人税額二八、二七四、九〇〇円を免れ
第三 同五七年八月一日から同五八年七月三一日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が九三、七二一、五〇〇円であったにもかかわらず、同五八年九月三〇日、前記相模原税務署において、同税務署長に対し、所得金額が七、七四八、九五八円で、これに対する法人税額が一、六三九、六〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により同会社の右事業年度における正規の法人税額三七、七一八、一〇〇円と右申告税額との差額三六、〇七八、五〇〇円を免れたものである。
適条
被告人会社及び被告人富士につき
判示第一の事実について昭和五六年法律第五四号脱税に係る罰則の整備等を図るための国税関係法律の一部を改正する法律による改正前の法人税法一五九条一項、一六四条一項(行為時法適用)判示第二及び第三の各事実について法人税法一五九条一項、一六四条一項
被告人会社につき
法人税法一五九条二項、刑法四五条前段、四八条二項
被告人富士につき
刑法六条、一〇条、四五条前段、四七条本文、二五条一項
裁判所書記官 草間五郎
(裁判官 上原吉勝)